様々な口内炎について(前半)
2023年10月28日
口の中にふとできるあの痛い口内炎
みなさんも一度はなったことがあるのではないでしょうか?
実は口内炎にもいくつか種類があることをご存知でしょうか。
本日は口内炎について、お話していきます。
目次
◯口内炎とは
◯口内炎の種類
◆アフタ性口内炎
◆カタル性口内炎
◆ヘルペス性口内炎
◆カンジダ性口内炎
口内炎とは
口内炎とは、
口の中や周辺の粘膜に起こる
炎症の総称です。
口内炎にはさまざまな種類があり、
原因や症状も異なります。
口内炎は一般的には
自然に治るものですが、
時には重篤な病気の
サインとなる場合もあります。
口内炎の種類
冒頭でも説明しましたが
口内炎にもいくつか種類があります。
アフタ性口内炎
〈特徴〉
アフタ性口内炎とは、
口の中の粘膜にできる痛みを伴う潰瘍のことです。
アフタ性口内炎は、
口内炎の中でも最も多く見られるタイプで、
一般的には自然に治るものですが、
時には重篤な病気のサインとなる場合も有ります。
赤く縁取られた白い潰瘍が口の中に出来ます。
〈原因〉
原因は不明ですが、
ストレスや遺伝的要素、
栄養不足や食物アレルギーなどが
関係していると考えられています。
〈症状〉
アフタ性口内炎の主な症状は、
口の中に直径数mmから1cm程度の円形または
楕円形の潰瘍が出来る事です。
潰瘍は白っぽく窪んでおり、
周囲は赤く腫れています。
潰瘍は頬や舌、
歯茎などに出来ますが、
特に舌や歯茎の付け根に
出来た場合は非常に痛みを感じます。
アフタ性口内炎は
通常1週間から2週間で自然に治りますが、
再発を繰り返す場合も有ります。
また、潰瘍が多数できたり、
大きくなったりする場合も有ります。
その場合は重篤な感染や免疫異常の可能性がある為、注意が必要です。
カタル性口内炎
〈特徴〉
カタル性口内炎とは、
口の中の粘膜に物理的や化学的な刺激が
原因で起こる炎症の事です。
一般的には自然に治るものですが、
時には重篤な病気の症状である場合も有ります。
〈原因〉
カタル性口内炎の原因はさまざまですが、
大きく分けると以下のようになります。
⑴物理的刺激
歯ブラシや歯間ブラシの使い方が乱暴だったり、
歯や入れ歯が粘膜を傷つけたり、
熱い食べ物や飲み物で火傷をしたりする事で、
粘膜に傷が出来ます。
その傷に細菌が感染する事で、
カタル性口内炎が発生します。
⑵化学的刺激
辛いものや酸っぱいもの
などの刺激物を摂りすぎたり、
アルコールやタバコ
などの有害物質を
摂りすぎたりする事で、
粘膜が刺激されて炎症を起こします。
⑶全身的要因
風邪やインフルエンザ
などの感染症や、
アレルギーなどの免疫系の異常や、
ストレスや疲労などの
生活習慣の乱れなどで、
体調が悪化すると、
粘膜の抵抗力が低下して
カタル性口内炎になり易くなります。
カタル性口内炎の主な症状は、
口の中に赤く腫れた部分が出来ることです。
その部分は白っぽくただれたり、
ひび割れたりすることもあります。
カタル性口内炎は通常1週間から2週間で
自然に治りますが、再発を繰り返す場合もあります。
カタル性口内炎は
一般的にはあまり痛みを感じませんが、
刺激物を摂るとしみたりすることがあります。
ヘルペス性口内炎
〈特徴〉
ヘルペス性口内炎とは、
単純ヘルペスウイルスに
感染することで起こる口内炎です。
ヘルペス性口内炎は、
唇やその周りの皮膚に
できる口唇ヘルペスとは異なり、
口の中の粘膜に水ぶくれや潰瘍ができるのが特徴です。
〈原因〉
ヘルペス性口内炎の原因は、
単純ヘルペスウイルスの感染です。
単純ヘルペスウイルスには1型と2型がありますが、
口内炎を引き起こすのは主に1型です。
単純ヘルペスウイルスは、
唾液や接触などで感染し、
一度感染すると体内に潜伏して一生消えません。
通常は無症状ですが、
免疫力が低下したりストレスを
受けたりすると活性化して発症します。
〈症状〉
ヘルペス性口内炎の主な症状は、
口の中に小さな水ぶくれや潰瘍が出来る事です。
水ぶくれはすぐに割れて、
びらんになり、強い痛みを伴います。
水ぶくれや潰瘍は舌や歯茎などにできますが、
特に舌や歯茎の付け根に出来た場合は
非常に痛みを感じます。
また、発熱やだるさなどの
全身症状も現れることが有ります。
ヘルペス性口内炎は
通常1週間から2週間で自然に治りますが、
再発を繰り返す場合もあります。
また、感染力が強いため、
他人にうつしたり自分の他の部位に
うつしたりする可能性もあります。
カンジダ性口内炎
〈特徴〉
カンジダ性口内炎とは、
口の中に常在するカビの一種であるカンジダ菌が
過剰に増殖する事で起こる口内炎の一種です。
〈原因〉
カンジダ性口内炎は、
免疫力が低下したり、
抗生物質を服用したり、
入れ歯や義歯が不適合だったりする事が
原因で発症し易くなります。
カンジダ性口内炎の原因は、
カンジダ菌の増殖です。
カンジダ菌は人の口の中に常在する菌であり、
通常は健康に影響を及ぼしませんが、
以下のような要因で口腔内の菌のバランスが崩れると、
カンジダ菌が過剰に増殖して発症します。
⑴免疫力の低下
加齢や糖尿病、HIV感染などで体の抵抗力が弱くなると、カンジダ菌を抑えることができません。
⑵抗生物質の使用
細菌感染などで抗生物質を服用すると、口腔内の善玉菌も減少してしまい、カンジダ菌が優勢になります。
⑶入れ歯や義歯の不適合
入れ歯や義歯が合わないと、
口腔内に隙間や圧迫が生じて
粘膜が傷つきやすくなります。
また、入れ歯や義歯を清潔に保たないと、
カンジダ菌が付着しやすくなります。
カンジダ性口内炎の主な症状は、
口の中に白い苔や潰瘍が出来る事です。
白い苔はガーゼなどでぬぐうと
剥がすことができますが、
その下は赤くただれています。
白い苔や潰瘍は舌や頬や歯茎などにできますが、
特に舌や歯茎の付け根にできた場合は
非常に痛みを感じます。
また、発熱やだるさなどの全身症状や、
味覚障害や口臭などの不快感も現れることがあります。
まとめ
口内炎には下記の4つがあり、
それぞれ特徴なども異なります。
・アフタ性口内炎
・カタル性口内炎
・ヘルペス性口内炎
・カンジダ性口内炎
もし、口内炎でご不安なことがございましたら、
気軽に当院にお越しください