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知覚過敏の原因となる歯磨き粉の成分

2023年12月16日

みなさん、知覚過敏症はご存知ですか?

知覚過敏症は正式には「象牙質知覚過敏症」といって、冷たいものを飲んだり食べたりしたときや、歯を磨いたときに歯がしみる症状が出ることをいいます。

 

原因は、歯のいちばん表面にある「エナメル質」が虫歯や歯がすり減ることによって削れたり剥がれてしまい、その下の「象牙質」が剥き出しになってしまうことです。

 

象牙質には歯の神経が存在するため、冷たいものや歯ブラシの刺激によってしみると感じてしまうのです。

 

知覚過敏の原因のひとつに、みなさんが普段使っている歯磨き粉の成分「研磨剤」があるのではないかと言われています。

 

今回はその研磨剤が知覚過敏を引き起こす可能性についてお話しします。

 

目次

◯歯磨き粉に含まれている「研磨剤」とは?

◯研磨剤が知覚過敏を引き起こすメカニズム

 ◆エナメル質を削ってしまう

 ◆神経を刺激する

◯研磨剤入りの歯磨き粉を使うメリットとデメリット

 ◆メリット

 ◆デメリット

◯知覚過敏用の歯磨き粉

◯まとめ

 

 

歯磨き粉に含まれている「研磨剤」とは?

わたしたちが日頃使っている歯磨き粉はさまざまな有効成分が含まれていますが、その中でも研磨剤は歯の表面にあるエナメル質の部分に付着した汚れや着色を落とすことを目的とした成分です。

歯磨き粉の種類によってさまざまな物質が使われていますが、主に「リン酸水素ナトリウム」「炭酸カルシウム」「炭酸水素ナトリウム」「無水ケイ素」が使われていることが多いです。現在一般的に販売されている歯磨き粉に含まれている研磨剤には歯を削るほどの力はないと考えて良いですが、粒子が粗いものであればあるほど着色を落としやすい一方で、歯が削れるリスクは高くなります。

 

研磨剤が知覚過敏を引き起こすメカニズム

 

エナメル質を削ってしまう

研磨剤は歯磨きのときに、歯ブラシを使って歯の表面の汚れをこすり落とす働きがあります。正しい歯ブラシの使い方をしていればエナメル質を削ってしまうことはありませんが、力を入れすぎたり、正しい歯ブラシの使い方ができていないと、過剰に歯を削ってしまっている可能性があります。エナメル質は硬い性質を持っていますが、正しくない歯ブラシの使い方をしていると削れて、象牙質が剥き出しになってしまいます。

自分ではできていると思っていても、意外と間違った歯磨きをしているかもしれません。歯科医院へ行って正しい歯の磨き方をしっかり教えてもらいましょう。

 

 

神経への刺激

象牙質は細かい管状の構造をしており、神経が集まっている歯髄までの距離がとても近いです。象牙質に入り込んでいる神経もあります。普段は剥き出しになった象牙質は唾液の成分によって守られているのですが、何らかの原因で守られる力が弱くなると刺激を神経が敏感に感じ取り、痛みを感じてしまいます。これが知覚過敏の原因のひとつとなります。

 

 

研磨剤入りの歯磨き粉を使うメリットとデメリット

メリット

研磨剤入りの歯磨き粉を使うと、知覚過敏の原因になる可能性があることは上記のとおりですが、一方でメリットもあります。

知覚過敏の原因になるからといって研磨剤入りの歯磨き粉が悪いわけではありません。研磨剤は歯ブラシのブラッシングだけでは落としきれない汚れを取り除いてくれます。

たとえば、タバコやワイン、コーヒーをよく飲む方は、これらによる汚れはブラッシングだけでは簡単に取り除くことができませんが、研磨剤入りの歯磨き粉を使うことで取り除くことができます。

また、歯の表面を削ることにより、歯を白く見せるホワイトニング効果もあります。

 

◆デメリット

研磨剤入りの歯磨き粉を使うデメリットは、知覚過敏の原因になること以外にも歯ぐきの炎症を起こしてしまう可能性があります。

研磨剤は硬く、ザラザラした物質のため、歯ブラシで磨くことによって歯ぐきにこすりつけることになります。また、唾液や水に溶けないため、歯磨きの後のうがいが不十分だと研磨剤が口の中に残ってしまうことがあります。口の中に残った研磨剤に食べ残しが付き、歯ぐきに炎症が起きてしまう可能性もあります。そのため、研磨剤入りの歯磨き粉を使う際はしっかりうがいをして歯磨き粉を口の中に残さないようにしましょう。

 

知覚過敏用の歯磨き粉

世の中には、知覚過敏用の歯磨き粉で研磨剤の入っていないものも販売されています。知覚過敏に効果的な成分として、「硝酸カリウム」「塩化アルミニウム」があります。これらは歯の層に働き、歯髄神経の過敏性を和らげる効果があります。

また、フッ素配合の歯磨き粉を使用するのも効果的です。フッ素は象牙質の表面をコーティングすることができるので、歯を刺激から守ることができます。

当院では知覚過敏用の歯磨き粉も販売しておりますので、ひとりひとりに合った歯磨き粉をおすすめすることができます。ぜひご相談ください。

 

◯まとめ

研磨剤入りの歯磨き粉は知覚過敏の原因となる可能性がありますが、正しい使い方をしていれば知覚過敏になることはありません。

歯科医院で正しい歯の磨き方を教えてもらいましょう。

 

歯の痛みが激しい時の自宅での緩和方法

2023年12月14日

目次

◯歯の痛みの原因

 ◆虫歯や歯周病が引き起こす歯の痛み

 ◆歯の痛みは全身の病気やストレス原因

 ◆痛みの症状によって原因を判断

 

◯自宅でできる歯の痛みの緩和方法

 ◆痛みを軽減するための塗り薬や飲み薬

 ◆歯周病などの病気を改善するための歯磨きやうがいの方法

 ◆緊急の場合に役立つ応急処置の方法

 

◯専門家の治療を受ける必要性

 ◆痛みの原因が病気である場合には歯科医師の診断が必要である理由

 ◆歯科医師による治療が必要となる痛みの症状

 ◆自己判断で治療を行うことが危険な理由

 

◯まとめ

 

 

◯歯の痛みの原因について

◆虫歯や歯周病が引き起こす歯の痛み

虫歯は、虫歯菌により歯が溶けてしまう病気です。歯の表面の汚れを栄養として虫歯菌は酸を作り出し、歯を溶かしていきます。

虫歯は進行をもとに分類されます。

初期虫歯

いわゆる虫歯になりかけの状態です。歯の表面の透明感がなくなったり溝が黒くなり始めた状態です。またエナメル質と呼ばれる歯の表層にのみ虫歯があり、まだ治療が必要ではない状態です。

中等度の虫歯

歯の表面のエナメル質に限局せず、その下にあり歯の内部の象牙質と呼ばれるところまで虫歯が広がり、治療が必要な状態です。

冷たいものや甘いものがしみたり、咬むと違和感のような痛みを感じます。

大きさと場所により、虫歯をとって白い詰め物で補うケースと型どりを行い保険だと銀歯で補うケースがあります。

大きな虫歯

虫歯が象牙質の中にある歯の神経にまで及んだ状態です。進行していくと歯がずきずきするといった激痛を伴うことが多いです。神経の治療が必要になります。

残根

虫歯で歯の大部分が溶けてなくなってしまい、根っこの部分だけしか残っていない状態です。歯の神経も死んだ状態になってしまい、悪化しすぎたことにより痛みを感じなくなります。治療としては歯を抜かなくてはならないことがほとんどです。 

 

歯周病

歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。

歯周病菌のだす毒素で歯の周りの歯ぐきが炎症を起こして赤く腫れたり、歯を支える骨が溶けてしまう病気です。進行すると歯がぐらぐらして抜け落ちてしまいます。痛みがほとんどなく、気付かないうちに進行していきます。進行していくと咬んだ時に違和感のような痛み、冷たいものがしみる、歯茎が腫れて違和感があったり痛みを感じるといった症状がみられます。 

 

歯の痛みは全身の病気やストレス原因

まずはお口の中に痛みを感じる可能性がある全身の病気を説明します。

口腔癌では、時に歯の痛みを感じることがあります。

狭心症では胸の痛みと共に心臓のある左側の下顎や歯に痛みを感じることがあります。

また病気ではありませんが、女性では思春期、月経時、妊娠時等に女性ホルモンのバランスが変化する影響で一時的に歯肉が腫れることがあります。腫れがひどい場合は痛みを感じることがあります。

水疱瘡、いわゆる水痘では発熱とともに全身に水ぶくれが発生します。お口の中にも水ぶくれが出来て痛むことがあります。

風邪をひいた時も歯の痛みを感じることがあります。健康な時は歯の痛みなどなくても、風邪をひいた時に歯の痛みが生じることがあります。これは風邪によって免疫力が低下し、細菌の活動が活性化されるためです。 

 

次にストレスによる歯の痛みについて説明します。

精神的ストレス、肩こり、頭痛などからも歯の痛みが引き起こされることがあります。歯ぎしりや食いしばりといった悪習癖はストレスが原因ともいわれています。歯ぎしりや食いしばりによりお口の周りの筋肉に過剰な負担がかかること、歯の特定のところにのみ負荷がかかることで歯の痛みを感じることがあります。

 

◆痛みの症状によって原因を判断する方法についての説明

歯の痛みにはいくつか種類があります。

冷たいものがしみる場合、知覚過敏や虫歯の可能性があります。

何もしなくても歯がずきずき痛い場合、虫歯や食いしばりなどによる歯根膜炎、歯茎の強い炎症の可能性があります。

違和感のような痛みの場合、虫歯や食いしばりなどによる軽度の歯根膜炎、歯茎の軽度の炎症の可能性があります。

しかし、お口の中は自分ではしっかり確認しにくい場所のため、素人が自己判断をするのはとても危険です。歯医者さんへ行きましょう。

 

◯自宅でできる歯の痛みの緩和方法

◆痛みを軽減するための塗り薬や飲み薬についての解説

虫歯の状況によっては夜に痛みが強くなることもあり、痛みが強くて眠れないということもあります。痛みが強い場合は市販の痛みどめのお薬を服用し、すみやかに歯医者さんへ行きましょう。

また歯茎が腫れて痛みを感じる場合には歯槽膿漏の塗り薬を塗ってもかまいません。しかし、たとえそれで痛みが落ち着いたとしても歯医者さんへ必ず行きましょう。 

 

◆歯周病などの病気を改善するための歯磨きやうがいの方法についての説明

汚れをしっかり1度落としても1日3回ごはんを食べるので、毎日しっかりと歯を磨いてきれいにする必要があります。歯と歯茎の境目まできちんと歯ブラシで汚れをしっかりと除去しましょう。歯ブラシはきちんとした方法を身につけることで磨き残しが起きにくくなり、歯周病予防につながります。

また昼休みなど歯磨きをする時間がない場合、うがいだけでもするようにしましょう。うがいにより、細かい汚れは残りますが、大きな汚れはとれます。その際にはお口の中のすみずみまで、歯と唇の間にまで行き渡らせるようにうがいをしましょう。 

 

◆緊急の場合に役立つ応急処置の方法についての説明

歯が痛いけれどどうしても歯医者さんへ行けないという時もあると思います。

その場合、痛みの原因になることは避けましょう。例えば、何もしなくても歯の痛みがあり、お風呂に入ったり寝ようとする夜になると痛みが特に増す場合には長湯をせずシャワー程度ですますようにしましょう。冷たいものがしみるようなら冷たいものは避けましょう。

また応急的に市販の薬を使ってもいいと思います。しかし、薬で痛みが落ち着いたとしても必ず歯医者さんへ行きましょう。 

 

◯専門家の治療を受ける必要性について

◆痛みの原因が病気である場合には歯科医師の診断が必要である理由についての説明

お口の中の病気の判断はとても難しいです。また日々の生活のなかでそういうものだと思ってしまうことも多いのです。

例えば、お風呂で体をスポンジで洗っていて出血があったらおかしいと思いますよね。ですが、毎日歯ブラシをして出血がある方の場合はそれが当たり前、普通のことだと思っていることも多いのです。しかし、歯茎からの出血は歯周病の可能性が高いです。

また虫歯や歯周病、歯根膜炎などレントゲンをとらないとしっかり診断ができないこともあります。また虫歯などはひどくなりすぎると一時的に痛みが感じられなくなることがあります。そのため治ったと思う方も多いようですが、お口の中の病気は自然に治ることはほぼありません。

必ず歯医者さんへ行きましょう。

 

◆歯科医師による治療が必要となる痛みの症状についての説明

何もしなくても歯がずきずき痛い、夜になると痛いという場合は歯の神経の処置が必要となる可能性が高いです。

咬むと痛いといった場合には歯周病の治療、虫歯の治療、歯根膜炎の治療が必要になる可能性があります。

冷たいものがしみるといった場合には虫歯の治療、知覚過敏への処置、歯周病の治療が必要となる可能性があります。

違和感のような痛みを感じる場合には歯周病の治療となる可能性があります。 

 

◆自己判断で治療を行うことが危険な理由についての説明

虫歯などはひどくなりすぎると一時的に痛みが感じられなくなることがあります。また歯周病でも歯ブラシをすることで一時的に痛みが軽減します。

そのため治ったと思う方も多いようですが、お口の中の病気が自然に治ることはほぼありません。そのまま放っておくと歯を抜かなくてはいけなくなる可能性もあります。

必ず歯医者さんへ行きましょう。 

 

◯まとめ

お口の中の痛みはたとえ小さなものでも異常なことです。そういうものだと慣れたりせず、歯医者さんへ行くようにしましょう。

子どもの歯を強くする食事と栄養

2023年12月1日

一生モノの強い歯を作るための食べ物とは?

 

他の体の組織と同様に歯も食べたものの栄養から作られています。

 

虫歯や歯周病に悩まされない強い歯を作るためには、成長期の食事が大切です

一生モノの強い歯はご家族からの大切なプレゼントですよね。

 

でも何気ない習慣が実は虫歯の原因になっているかもしれません。

食事から見直して一生モノの強い歯をプレゼントしてあげましょう。

 

【目次】

◯強い歯を作る食事はいつから始めればいいの?

◯強い歯を作る栄養素
 ◆カルシウム

 ◆ビタミンD

 ◆マグネシウム

 ◆たんぱく質

 ◆ビタミンC

 ◆ビタミンA

◯妊娠期~子どもの食事で強い歯を作ろう

 ◆新型栄養失調に気をつけよう

 ◆乳歯が生えてきたら

◯まとめ

 

 

 

◯強い歯を作る食事はいつから始めればいいの?

子どもの歯がいつから作り始められるかご存知ですか?

 

乳歯がお口の中に出てくるのは、だいたい生後6ヶ月から1年ですが、実は歯は生まれる前から骨の中ででき始めます。

 

乳歯のたまご(歯胚)ができ始めるのは、なんと、妊娠7週目から始まります。

歯のたまごは骨の中で石灰化して固くなっていきます。

 

乳歯の石灰化が始まるのは妊娠4ヶ月頃からです。

乳歯は生まれる前からお口の中に生えてくる準備をしているんですね。

 

つまり、お子さんの歯を強くするためには、妊娠中からの食事が大切になります。

 

 

 

◯強い歯を作る栄養素

お子さんの歯を作る栄養素はひとつだけではありません。

歯を作る栄養素には以下のものがあります。

 

◆カルシウム

歯や骨の原料になります。

体のカルシウムは約99%が骨と歯に蓄えられています。

 

カルシウムを多く含む食べ物は、
小魚、桜えび、大豆、大豆製品、ひじき、ごま、小松菜などです。

 

◆ビタミンD

腸からのカルシウムの吸収を助け、歯や骨に送り込む働きがあります。

カルシウムが効率よく体に吸収されるためにはビタミンDが必要です。

 

ビタミンDを多く含む食べ物は、

さんま、イワシなどの青魚、鮭、干し椎茸などです。

 

◆マグネシウム

歯を支える骨の成分になったり、カルシウムの吸収を助けたりする役割があります。

マグネシウムを多く含む食品は、魚介類、海藻類、納豆、玄米、アーモンドなどです。

 

◆たんぱく質

歯や歯ぐきの土台になります。歯や歯ぐき、骨の構成要素であるコラーゲン線維の元となります。

たんぱく質を多く含む食べ物は、卵、魚、肉、乳製品、大豆などです。

 

◆ビタミンC

歯や歯ぐきの土台となるコラーゲン線維を作るのに必要になります。

歯や骨の約50%はコラーゲンでできています。

 

ビタミンCを多く含む食べ物は、ブロッコリー、ピーマン、苺、じゃがいもなどです。

 

◆ビタミンA

歯の表面の組織であるエナメル質を作ります。

 

ビタミンAを多く含む食べ物は、レバー、卵、うなぎ、チーズ、緑黄色野菜などです。

 

 

ただし、ひとつの栄養素だけたくさん摂取してもよくはなりません。

栄養はバランスがあり、ひとつの栄養素が働くためには、他の栄養素が作用していることが多くあるからです。

 

いろいろな食材からバランスよく栄養を摂取していきましょう。

 

でも、嫌いな食べ物を無理して食べなくても大丈夫です。

 

例えば、魚介類が苦手な場合は、海藻や大豆製品、玄米などを多くとり、代用しましょう。

無理に食べることでお母さんやお子さんにストレスになると、かえって良くないですよ。

 

 

 

◯妊娠期~子どもの食事で強い歯を作ろう

 

 

◆新型栄養失調に気をつけよう

近年、「新型栄養失調」という言葉が話題になっています。
食べ物が豊富にある現代でも、栄養失調は気を付けなければなりません。

 

「新型栄養失調」とは、摂取カロリーは足りているのにタンパク質やビタミン、ミネラルといった特定の栄養素が不足している状態を指します。

インスタント食品や自己流のダイエットなどで、栄養が偏ってしまうことがあります。

 

特に現代日本人が気をつけなけらばならない栄養素として、カルシウム、鉄、マグネシウム、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンC、食物繊維などが挙げられます。

実はこれ、ほとんどが健康な歯をつくるために必要な栄養素です。

 

 

◆乳歯が生えてきたら

では、お子さんの乳歯が生えてきたら、どのようなことに気を付ければ良いでしょうか。
歯は生えた後もお口の中で脱灰と再石灰化が繰り返され、表面の成分が変化します。

脱灰は酸などにより歯の表面のミネラルが溶け出すことです。

 

再石灰化とは、脱灰により歯から溶け出たミネラルを元に戻す唾液の自然治癒のメカニズムのことをいいます。

再石灰化よって唾液が歯の表面のエナメル質を強くし、初期虫歯を穴が開く前に元の健康な状態に戻してくれます。

歯の再石灰化には、カルシウムやリンが必要です。
リンはインスタント食品や加工品、タンパク質の多い食べ物に多く、普通に生活していれば不足することはありません。

日本人は欧米と比べ、食生活においてカルシウムが不足しがちなので、積極的に摂取しましょう。

 

幼児期からは噛む力を育てることも大切です。

噛む力が弱いと、ラーメンやハンバーグのような柔らかい食事を好むようになり、歯並びにも悪影響を及ぼします。

幼児期に歯ごたえのあるおやつを与えて歯でかじり取る練習をするとよいでしょう。

例えば、大きめに切ったリンゴや柿、おにぎりなどです。

 

歯に良くないおやつとしては、虫歯になりやすい砂糖の入ったジュースやスナック菓子、菓子パンなどです。

歯にくっつきやすいものは虫歯のリスクが高く、特にぐずった子どもをなだめる時などに少量ずつあげていると、歯に停滞しやすくなります。

 

生えたばかりの歯は、虫歯になりやすいので注意しましょう。

 

 

 

◯まとめ
子どもの強い歯をつくるには、妊娠中からのバランスの良い食事が重要です。

食べ物はお互いが補い合って栄養として身体に取り込めるようになっているからです。

お子さんの歯が生えてきたら脱灰と再石灰化を意識して噛む力を育てましょう。

丈夫できれいな歯は一生モノのプレゼントです。ぜひ今日から実践してみましょう。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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