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いびき治療:歯ぎしり(食いしばり)に対する治療(咬筋ボトックス注射)とは

2026年2月14日

◯はじめに

「朝起きたとき、なぜか顎が重だるい」「家族からいびきだけでなく、歯ぎしりの音も指摘された」そんな経験はありませんか?

実は、睡眠中のいびきと歯ぎしり(食いしばり)は、切っても切れない深い関係にあります。

多くの方がこれらを別々の問題として捉えがちですが、実はどちらも良質な睡眠を妨げ、健康を蝕むサインであるという点では共通しています。

この記事では、近年注目を集めている咬筋ボトックス注射がいかにして歯ぎしりを緩和し、いびき治療の新たな選択肢となり得るのか、そのメカニズムを詳しく解説します。

ぜひ、最後までお読みください。

◯目次

  • ◯いびきと歯ぎしりの意外な関係
    •  ◆なぜ、いびきと歯ぎしりはセットで起こりやすいのか?
    •  ◆睡眠の質の低下
    •  ◆呼吸のしづらさ
    •  ◆マウスピースが苦手な方
    •  ◆いびき治療の一環として顎のリラックスを考える
  • ◯咬筋ボトックスが食いしばりを無力化
    •  ◆脳からの指令をピンポイントでブロック
    •  ◆衝撃から歯と顎を守る
    •  ◆歯の摩耗・破折
    •  ◆顎関節症の緩和
    •  ◆筋肉の肥大(エラ張り)の抑制
    •  ◆美容目的のボトックスとの違い
  • ◯よくある不安
    •  ◆食事や会話に支障はないの?
    •  ◆効果の持続
  • ◯まとめ

◯いびきと歯ぎしりの意外な関係

◆なぜ、いびきと歯ぎしりはセットで起こりやすいのか?

いびきは主に気道の確保が不十分なために起こる空気の振動音ですが、歯ぎしりや食いしばりは、睡眠中の脳の興奮やストレス、そして顎周辺の筋肉の過緊張が原因と言われています。

一見異なる現象に見えますが、これらには共通の背景が隠れていることが多いのです。

◆睡眠の質の低下

眠りが浅くなると、脳が覚醒に近い状態になり、無意識に顎に力が入りやすくなります。

◆呼吸のしづらさ

気道が狭くなると、呼吸を助けようとして無意識に下顎を動かし、それが歯ぎしりを誘発するという説もあります。

つまり、顎の緊張を解くことは、単に歯を守るだけでなく、睡眠全体の環境を整えるための重要なステップなのです。

◆マウスピースが苦手な方

歯ぎしり対策といえば、真っ先に思い浮かぶのが歯科医院で作るマウスピース(ナイトガード)でしょう。

しかし、違和感に悩まされている方も少なくありません。

物理的なガードの限界を超え、筋肉そのものの働きをコントロールすることで根本的なアプローチを図るのが、咬筋ボトックス注射です。

◆いびき治療の一環として顎のリラックスを考える

「いびきを治したいのに、なぜ顎の筋肉なの?」と思われるかもしれません。

実は、過剰な食いしばりによって顎の筋肉が常に緊張していると、喉周りの筋肉にも影響を及ぼし、呼吸の通り道に悪影響を与えることがあります。

咬筋ボトックスで顎の緊張をオフにすることは、睡眠中の顔の緊張状態を緩和すること。

これが結果として、呼吸を助け、より深い眠りへと導く一助となるのです。

◯咬筋ボトックスが食いしばりを無力化

歯ぎしりや食いしばりの原因は咬筋という強力な筋肉の過剰な働きにあります。

ここでは、ボトックスがどのようにしてその力をコントロールするのか、医学的なメカニズムを詳しく見ていきましょう。

◆脳からの指令をピンポイントでブロック

咬筋ボトックス注射で使用されるのは、ボツリヌス菌から抽出されたタンパク質の一種です。

この成分には、神経から筋肉への指令を伝える神経伝達物質の放出を抑える働きがあります。

注射した箇所の筋肉だけがリラックス状態になり、無意識に歯を食いしばろうとしても、過剰な力が入りにくくなるのです。

◆衝撃から歯と顎を守る

睡眠中の食いしばりの力は、自分の体重の数倍に達すると言われています。

これは起きている時の咀嚼よりも強い力です。

ボトックスによってこの破壊的な力を適正な範囲まで下げることで、以下のリスクを劇的に軽減します。

◆歯の摩耗・破折

歯が割れるのを防ぎます。

◆顎関節症の緩和

顎の関節にかかる過剰な圧力を逃がし、痛みを抑えます。

◆筋肉の肥大(エラ張り)の抑制

使いすぎた筋肉が痩せることで、顔の輪郭がスッキリする副次的な効果もあります。

◆浅い眠りのループから抜け出す

いびきが原因で酸素不足になると、脳は苦しいと判断し、浅い覚醒状態になります。

この覚醒時に、ストレス反応として再び食いしばりが起こるという悪循環に陥っているケースが非常に多いのです。

ボトックスで強制的に食いしばれない状態を作ることは、脳に「今はリラックスしていい時間だよ。」と教え込む、いわば睡眠の強制リセットボタンのような役割を果たします。

◆美容目的のボトックスとの違い

「エラを小さくしたい。」という美容目的のボトックスと、今回の「睡眠改善・歯ぎしり治療」としてのボトックスは、打つポイントや注入量の調整が異なります。

「いかに睡眠中の異常な筋活動を抑え、呼吸の質を上げるか」という機能面を重視するのが、いびき・歯ぎしり治療としての咬筋ボトックスの真髄です。

◯よくある不安

◆食事や会話に支障はないの?

日常生活で噛むために必要な力は、咬筋以外の筋肉でも補われています。

ボトックスはあくまで過剰な力を抑えるものなので、通常は日常生活に大きな支障が出にくいとされています。

数日間、少し顎が疲れやすいと感じる程度で、すぐに慣れていきます。

◆効果の持続

個人差はありますが、効果は注入後数日から1週間ほどで現れ、約4ヶ月〜6ヶ月持続します。

▶︎初期

4ヶ月に1回程度のペースで数回継続すると、筋肉そのものが食いしばらない癖を覚え、効果が長持ちしやすくなります。

▶︎長期

最終的には注射の間隔を空けても、快適な睡眠を維持できるようになるのがゴールです。

◯まとめ

咬筋ボトックスを歯科医院で行う最大の強みは、咬合の状態を正しく診断できることにあります。

ただ筋肉を緩めるだけでなく、現在の歯の摩耗具合、歯並びの影響、顎関節の状態を総合的にチェックした上で施術を行うため、歯の破折や将来的なインプラント脱落のリスクまで考慮した、一生涯の健康を見据えたアプローチが可能になります。

「自分のいびきがボトックスで治るのか不安」「副作用が気になる」という方、ご安心ください。

当院では、いきなり施術に入ることはありません。

まずは、現在のお悩み、睡眠の状況、お口の中の状態をじっくりと拝見します。

歯科医院が医学的根拠に基づき、ボトックスがあなたにとって最適な解決策であるかどうかを誠実にお伝えいたします。

あなたの静かな夜と最高の笑顔を取り戻すお手伝いを、私たちが全力でサポートさせていただきます。

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