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歯医者でレントゲンはなぜ必要?種類と安全性をわかりやすく解説

2026年3月14日

◯はじめに

歯医者さんに行くと、「レントゲンを撮らせてください」と言われることがあります。なぜレントゲンが必要なのか、どのような種類があるのか、体への影響はないのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

歯科でのレントゲン撮影は、目に見えない部分の状態を正確に把握し、適切な診断と治療を行うために欠かせない検査です。歯や骨の内部、歯の根の状態、顎の骨の状況など、肉眼では確認できない重要な情報を得ることができます。

今回は、歯医者で使われるレントゲンの種類と、それぞれで何が分かるのかについて詳しくご紹介します。

◯目次

・歯科で使われるレントゲンの基本的な種類
 ◆デンタルレントゲン(小さいレントゲン)
 ◆パノラマレントゲン(全体を撮るレントゲン)
・CT(3次元画像)
 ◆セファロ(頭部X線規格写真)
・各レントゲンで分かることの詳細
 ◆デンタルレントゲンで分かること
 ◆パノラマレントゲンで分かること
 ◆CTで分かること
・レントゲンの安全性と注意点
 ◆被ばく量について
 ◆妊娠中の方への配慮
・まとめ

◯歯科で使われるレントゲンの基本的な種類

歯科では主に4つのタイプのレントゲン撮影が行われています。それぞれ目的や撮影範囲が異なり、患者さんの症状や治療内容に応じて使い分けられています。

◆デンタルレントゲン(小さいレントゲン)

デンタルレントゲンは、1〜3本程度の歯を詳細に撮影するレントゲンです。口の中にフィルムを入れて撮影するため、とても詳細な画像が得られます。

虫歯の治療や根管治療(歯の神経の治療)の際によく使われ、歯科治療の基本的な検査として最も頻繁に行われるレントゲン撮影です。

◆パノラマレントゲン(全体を撮るレントゲン)

パノラマレントゲンは、上下すべての歯と顎の骨を一枚の画像で撮影できるレントゲンです。顔の周りを機械が回転しながら撮影するため、口腔全体の状況を一度に把握することができます。

初診時の全体的な状態確認や、親知らずの位置確認、歯周病の進行度合いの評価などに使われます。

◆CT(3次元画像)

CTは、従来の平面的なレントゲンとは違い、3次元的な画像を得られる検査機器です。顎の骨の厚さや高さ、神経の位置など、より詳細で正確な情報を得ることができます。

インプラント治療や親知らずの抜歯、顎関節症の診断など、複雑な治療を行う際に重要な役割を果たしています。

◆セファロ(頭部X線規格写真)

セファロは、頭部を横や正面から撮影する規格化されたレントゲンです。正式名称は「頭部X線規格写真」といい、主に矯正歯科治療で使用されます。

頭蓋骨全体と顎の骨、歯の位置関係を正確に計測できるため、矯正治療の診断や治療計画の立案、治療後の評価に欠かせない検査です。また、顎の成長発育の評価や外科矯正治療の計画立案にも重要な役割を果たしています。

◯各レントゲンで分かることの詳細

それぞれのレントゲンで具体的にどのようなことが分かるのか、詳しく見ていきましょう。

◆デンタルレントゲンで分かること

虫歯の進行度合い
肉眼では見えない歯と歯の間の虫歯や、詰め物の下にできた二次虫歯も発見できます。虫歯の大きさや深さを正確に把握することで、適切な治療方法を選択できます。

歯の根の状態
歯の根っこの形や長さ、根の先端の病気(根尖病変)の有無を確認できます。根管治療では、治療の進行状況や治療後の経過観察にも欠かせません。

歯周病の進行度
歯を支える骨(歯槽骨)の状態を詳しく観察でき、歯周病による骨の吸収の程度を正確に診断できます。

◆パノラマレントゲンで分かること

全体的な歯の状況
すべての歯の位置や形、欠損歯の有無、歯並びの状況などを一度に確認できます。治療計画を立てる際の重要な資料となります。

親知らずの位置と状態
埋まっている親知らずの位置や向き、周囲の歯や神経との関係性を把握できます。抜歯の必要性や難易度の判断に役立ちます。

顎の骨の異常
顎の骨の形や大きさ、骨の中にできる嚢胞(のうほう)や腫瘍の発見にも有効です。また、顎関節の状態もある程度確認できます。

上顎洞の状態
上の奥歯の上にある上顎洞(副鼻腔の一つ)の炎症や病気も発見できることがあります。

◆CTで分かること

骨の立体的な構造
顎の骨の厚みや高さ、密度を3次元的に計測できます。インプラント治療では、埋入位置や角度を詳細に計画するために必須の検査です。

神経や血管の位置
下顎管(下歯槽神経が通る管)や上顎洞の詳細な位置関係を把握でき、安全な治療を行うための重要な情報となります。

病変の詳細な状態
嚢胞や腫瘍の大きさや広がり、周囲組織との関係を立体的に観察でき、より正確な診断と治療計画の立案が可能になります。

根管治療での詳細診断
複雑な根管の形態や数、根管内の病変の範囲を3次元的に把握できます。特に、従来のレントゲンでは見落としやすい根管や、重なって見えにくい部分も明確に確認でき、根管治療の成功率の向上に寄与すると考えられています。また、根尖病変(歯の根の先の病気)の詳細な範囲や、治療後の治癒過程も正確に評価できます。

◆セファロで分かること

頭蓋骨と顎の関係
頭蓋骨に対する上顎と下顎の位置関係を正確に計測できます。上顎が前方に突出している状態(上顎前突)、下顎が前に出すぎている(下顎前突)、上下の顎のバランスなどを数値化して評価できるため、矯正治療や外科治療の適応を判断する重要な材料となります。

歯並びや咬み合わせの分析
顎の成長具合、前歯の角度や位置、奥歯の傾きなど、歯の位置を詳細に分析できます。これにより、どの歯をどの方向にどの程度動かせば理想的な歯並びになるかを論理的に計画することができ、効率的な矯正治療を行えます。

レントゲンの安全性と注意点

◆被ばく量について

歯科用レントゲンの被ばく量は非常に少なく、日常生活で自然に浴びる放射線量と比べても微量です。デンタルレントゲン1回の撮影は、飛行機で東京〜ニューヨークを往復する際に浴びる自然放射線量の約10分の1程度とされています。

現在使用されているデジタルレントゲンは、従来のフィルム式と比べて被ばく量が大幅に削減されており、より安全になっています。

◆妊娠中の方への配慮

妊娠中や妊娠の可能性がある方は、撮影前に必ず歯科医師に申告してください。歯科レントゲンの被ばく量は胎児への影響は極めて少ないとされていますが、必要性を十分検討した上で撮影時期を調整することもあります。

撮影する際は、鉛製のエプロンを着用して腹部を保護し、より安全に配慮して行います。

◯まとめ

歯医者で使われるレントゲンには、それぞれ異なる特徴と目的があります。

これらの検査により、肉眼では見ることのできない歯や骨の内部状態を正確に把握でき、より適切で安全な治療を受けることができるのです。被ばく量も非常に少なく、安全性に配慮された検査ですので、比較的安全性の高い検査とされています。

歯科治療において、レントゲン検査は診断の精度を高め、治療の成功率を向上させる重要な役割を担っています。不明な点があれば遠慮なく歯科医師に相談し、納得した上で検査を受けるようにしましょう。定期的な歯科検診とともに、適切なレントゲン検査を受けることで、お口の健康を長く維持していくことができるでしょう。

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