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様々な口内炎について(後編)

2023年11月10日

「様々な口内炎について」の続きをお話してゆきます。是非参考にして下さい。

 

目次

◯口内炎と間違えやすい病気

 ◆口腔がん

 ◆白板症

 ◆性感染症

 ◆手足口病

◯口内炎の治療法

 ◆薬物療法

 ◆レーザー治療

◯口内炎の予防

◯まとめ

 

 

◯口内炎と間違えやすい病気

口内炎と間違えやすい病気には、
以下のようなものがあります。

 

 ◆口腔がん

口の中の粘膜に
できる悪性腫瘍のことです。

 

舌や歯茎など、
歯以外のあらゆる部分に
発生する可能性が有ります。

 

口腔がんの初期段階では、
口内炎と似た潰瘍や
しこりが出来ますが、
痛みが少なく見過ごされ易いです。

 

放っておくと、
治療が遅れてしまう
可能性があります。

 

◆白板症

粘膜が白く変化する
「前がん病変」という状態です。

 

粘膜が白くただれたり、
ひび割れたりする事もあり、
カンジダ性口内炎に似ています。

 

特に舌の縁に現れた場合は、
舌がんに移行するリスクが高いため、
注意が必要です。

 

◆性感染症

性交渉によって梅毒や淋菌、
クラミジアなどの原因となる
病原体が口の中に感染すると、
口内炎やしこりが出来る事があります 。

 

◆手足口病

乳幼児が
かかりやすいウイルス性の
感染症です。

 

手足口病は、
口の中だけでなく
手や足など全身に
水ぶくれや発疹が現れます。

 

これらの病気は、
自然に治ることはなく、
専門医の診察や治療が必要です。

 

2週間以上経っても
治らない場合や、
見た目のわりに痛みが
ない場合などは、
特に注意しましょう。

 

 

 

◯口内炎の治療法

◆薬物療法

口内炎の治療法は、
原因や種類によって異なりますが、
基本的には薬物治療を
中心とした治療法です。

 

薬物治療には
①塗り薬
②うがい薬
③錠剤
などがあります。

 

 

①塗り薬

塗り薬は、
患部に直接塗って
炎症を抑えたり
消毒したりするものです。

 

塗り薬には以下のような種類があります。

・ステロイド軟膏

アフタ性口内炎などの
一般的な口内炎に有効です。

 

ステロイドは強力な
抗炎症作用がありますが、
副作用もあるため注意が必要です。

 

・抗ウイルス薬
ヘルペス性口内炎など
ウイルス感染が
原因の口内炎に有効です。

ウイルスの増殖を抑えます。

 

・抗真菌薬

カンジダ性口内炎など
カビ(真菌)感染が
原因の口内炎に有効です。

カビの増殖を抑えます。

 

・麻酔剤
激しい痛みを伴う
口内炎に有効です。

 

一時的に患部の神経を
麻痺させて痛みを和らげます。

 

塗り薬を塗るときは、
患部が乾いている事が理想的です。

 

食事や飲み物の30分以上前に
塗ると効果的です。

 

②うがい薬

うがい薬により、
口の中をすすいで殺菌消毒できます。

 

アフタ性口内炎やカタル性口内炎など
細菌感染が原因の口内炎に有効です。

 

うがい薬を使うときは、
食事や飲み物の後に使うと効果的です。

 

錠剤

錠剤は、
飲んで全身から
作用させるものです。

 

錠剤には以下のような種類があります。

・抗ウイルス薬
ヘルペス性口内炎など
ウイルス感染が原因の
口内炎に有効です。

 

ウイルスの増殖を抑えます。

 

・抗真菌薬

カンジダ性口内炎など
カビ(真菌)感染が
原因の口内炎に有効です。
カビの増殖を抑えます。

 

 

・痛み止め
激しい痛みを
伴う口内炎に有効です。

痛みを和らげます。

 

・ビタミン剤
アフタ性口内炎などの
一般的な口内炎に有効です。

 

ビタミンB2やB6、
Cなどは粘膜の修復に
必要な栄養素です。

 

 

◆レーザー治療

レーザー治療とは、
歯科医院で行われる
口内炎の治療法の一つで、
口内炎の部分にレーザー光を
当てることで、痛みを和らげたり、
治りを早めたりする方法です。

 

レーザー治療には次のような特徴があります。

・痛みが少ない

レーザー治療は
ほとんど無痛です。

 

レーザー光は口内炎の
部分だけに反応し、
周囲の健康な組織には
影響しません。

麻酔も必要ありません。

 

・即効性がある

レーザー治療は
1回あたり数分程度で終わります。

 

小さな口内炎であれば1回で、
大きな口内炎でも2~3回で
治ることが多いです。

 

 

・殺菌・消毒作用がある

レーザー光には
強力な殺菌・消毒作用があります。

 

口内炎に付着した細菌を
除去し、感染や悪化を防ぎます。

 

 

・止血作用がある

レーザー光には
止血作用もあります。

 

口内炎の部分を焼くことで、
出血を止めたり、
傷口を閉じたりします。

 

 

・麻酔効果がある

レーザー光には
麻酔効果もあります。

 

レーザー治療後は
口内炎の部分がしびれて
しばらくの間は刺激を感じにくくなります。

 

 

・細胞組織の活性化がある。

レーザー光には
細胞組織の
活性化作用もあります。

 

レーザー治療後は
口内炎の部分の細胞が
活発に分裂し、

新しい組織を作り出します。

 

 

 

◯口内炎の予防

口内炎を予防するためには、
以下のようなことに気を付けると良いでしょう。

バランスの良い食事を摂る

 

ビタミンB群やビタミンC、
ビタミンAなどは
粘膜の健康に必要な栄養素です。

 

これらのビタミンは
ウナギやレバー、青魚、卵、
牛乳、チーズ、海藻、緑黄色野菜、
果物などに多く含まれています。

 

偏った食事や甘いものの摂り過ぎは避けましょう。

 

ストレスを溜めない

ストレスは
免疫力を低下させて口内炎を
引き起こす原因になります。

 

ストレスを感じたら、
好きな音楽を聞いたり、
映画を観たり、
ウォーキングなどで
リラックスしましょう。

 

また、睡眠不足や夜更かしも
ストレスになるので、
規則正しい生活を心がけましょう。

 

口の中を清潔に保つ

 

口の中には
常在菌が存在していますが、
これらが増殖すると
口内炎の原因になります。

 

食後は歯みがきやうがいを
して口の中を洗浄しましょう。

 

また、歯垢や歯石も細菌の
温床になるので、
定期的に歯科医院で
クリーニングしましょう。

 

 

口の中を乾燥させない

口の中が乾燥すると
粘膜の免疫力が
低下しやすくなります。

 

水分補給や唾液分泌を
促すシュガーレスのガムや飴などで
口の中を潤しましょう。

 

また、口呼吸や無意識に
口を開けている癖も
改善しましょう。

 

◯まとめ

口内炎は、
口の中の粘膜に
できる小さな傷や炎症の事で、
食事や話すことにも
影響する辛い症状です。

 

もし口内炎が
出来てしまった場合は、
刺激物を避け、
歯科医院で相談しましょう。

 

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