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食いしばり、歯ぎしりの違いは?放っておくとどうなる?原因や対処法も解説!

2025年1月28日

「朝起きたときに顎がだるい」「歯がすり減ってきた気がする」そんな症状に心当たりはありませんか?

これらは、無意識のうちに歯を強く噛みしめてしまう「食いしばり」や、寝ている間に歯をこすり合わせる「歯ぎしり」が原因かもしれません。実は、これらのクセを放置すると、歯や顎に大きな負担がかかり、思わぬトラブルを招くことがあります。

この記事では、「食いしばり」と「歯ぎしり」の違い、原因、そして症状が出たときの対処法についてわかりやすく解説します。歯や顎を守るためのヒントをぜひチェックしてみてください!

目次

  • ◯歯に力がかかる習慣「ブラキシズム」とは?
    •  ◆食いしばりタイプ(クレンチング)
    •  ◆歯ぎしりタイプ(グラインディング)
    •  ◆噛み合わせタイプ(タッピング)
  • ◯ブラキシズムの原因は?
    • ストレスや緊張
    •  ◆歯並びやかみ合わせの不具合
    •  ◆生活習慣
    •  ◆遺伝的要因
    •  ◆神経系の要因
    •  ◆薬物的要因
  • ◯ブラキシズムの症状・影響
  • ◯ブラキシズムの治療・対策
    •  ◆ナイトガード
    •  ◆ストレス管理
    •  ◆生活習慣の改善
    •  ◆歯科治療
    •  ◆薬物療法
    •  ◆神経学的治療
  • ◯まとめ

歯に力がかかる習慣「ブラキシズム」とは?

歯ぎしりやくいしばりというような、無意識に歯に力を込める習慣は総称して「ブラキシズム(bruxism)」といいます。睡眠中や日中に起こることがあり、以下に分類されます。

食いしばりタイプ(クレンチング)

クレンチングとは、上下の歯を強くかみしめる動作で、音が出ない場合がほとんどです。日中緊張状態にあるときや集中しているとき、睡眠中の無意識な状態で起こることがあります。

くいしばりは「静的な力」が特徴で、歯を動かすことは少なく、強い力で噛み合わせる状態が続くのがポイントです。この力は顎や歯だけでなく、周囲の筋肉や関節にも影響を与え、長期間続くとさまざまな問題を引き起こします。

歯ぎしりタイプ(グラインディング)

歯を前後や左右にこすり合わせる動作で、「ギリギリ」という音が出ることが特徴です。特に睡眠中に起こることが多く、「ギリギリ」という特徴的な音が発生する場合があります。この動作は無意識で行われることが多く、本人が気づいていないケースも少なくありません。

噛み合わせタイプ(タッピング)

上下の歯をカチカチと軽く合わせたり打ち鳴らす動作です。これも歯ぎしりの一種で、一般的には「カチカチ」という音がするか、軽く上下の歯を合わせているだけなので音が鳴らない場合もあります。

他の歯ぎしり(グラインディングやクレンチング)と比べると、歯をこすり合わせるわけではなく、断続的な接触が行われます。軽い力なので歯や筋肉、顎関節に影響は出ないように思うかもしれませんが、本来上下の歯は2-3mm開いているのが正しい位置のため、軽くでも力がかかれば影響は出ます。

ブラキシズムの原因は?

歯ぎしりや食いしばりの原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。

ストレスや緊張

心理的な負担として、日常生活での精神的な緊張が無意識のうちに歯ぎしりやかみしめを引き起こします。また、怒りや緊張、不満などの感情が解消されず、無意識の行動として表れることがあります。

歯並びやかみ合わせの不具合

歯並びやかみ合わせの不具合で歯の高さや位置に違和感がある場合、無意識に調整しようとギシギシすり合わせる動作が起こります。

生活習慣

アルコール、カフェインの過剰な摂取が神経系を刺激し、ブラキシズムの発生頻度を高める可能性があります。また、喫煙はニコチンが脳を興奮状態にさせ、睡眠中の無意識行動を誘発することがあります。

不規則な睡眠リズムや睡眠時無呼吸症候群など睡眠の状況がブラキシズムに関与する場合もあります。

遺伝的要因

ブラキシズムは遺伝的な要素もあるとされており、家族に同じ症状がある場合、発症リスクが高まることがあります。

神経系の要因

中枢神経系の調整が上手くいかないことで、異常な咬合運動が発生する場合があります。また、神経疾患や筋疾患としてパーキンソン病などの疾患に関連して、ブラキシズムが発生することがあります。

薬物的要因

薬の副作用として、一部の抗うつ薬や精神刺激薬が、ブラキシズムを誘発することがあります。

ブラキシズムの症状・影響

ブラキシズムがあると以下のような症状が出ます。

  • 歯が削れる、欠ける
  • 顎関節症(顎の痛みや異音)
  • 筋肉の疲労や痛み(あごやこめかみや首の筋肉)
  • 頭痛や肩こり

ブラキシズムの治療・対策

ブラキシズムの治療法は、症状や原因に応じてさまざまなアプローチがあります。以下に代表的な治療法を挙げます。

ナイトガード

就寝中に装着するマウスピースで、歯のすり減りや負担を軽減します。 歯医者で型取りをし、自分の口に合わせて作成します。しかし、これは対症療法であり、根本的な原因の解消にはなりません。

ストレス管理

リラクゼーションやカウンセリングなどを取り入れることも有効です。例えば、瞑想、ヨガ、深呼吸などでリラックスすることです。

心理的な要因が大きい場合、カウンセリングやセラピーを受けたり、日常的なストレスを軽減するため、適度な運動や趣味などでリフレッシュを心がけます。

生活習慣の改善

アルコールやカフェインなど神経系を刺激するものを控えることで、ブラキシズムの発生を抑える効果が期待されます。温熱療法やマッサージで顎周りの筋肉を緩めるのもよいでしょう。

良質な睡眠を確保するため快適な寝具や静かな環境を整えます。日中の無意識のかみしめを防ぐため、「歯は接触させず、唇を閉じる」状態を意識します。

歯科治療

咬み合わせの調整や矯正治療は現在ブラキシズムの治療として積極的に行いませんが、治療が必要な場合があります。

薬物療法

筋肉の緊張を緩和したり、ストレスや不安が強い場合に筋弛緩薬や抗不安薬が使われる場合があります。

さらに、咬筋(顎の筋肉)にボツリヌストキシンを注射して、筋肉の緊張を軽減することもあります。特に重度の場合に有効です。

神経学的治療

睡眠時無呼吸症候群や他の睡眠障害が原因の場合、専門医による治療が必要です。さらにパーキンソン病などが関連している場合は、神経内科での治療が検討されます。

まとめ

ブラキシズムの治療は原因や症状に応じて異なるため、歯科医師や専門医と相談して適切な治療プランを決定することが重要です。特に、複数の治療法を組み合わせることで、より効果的な結果が期待できます。

くいしばりは自覚しにくいことが多いため、歯科医師の診察で初めて気づくケースもあります。歯科医師による定期的なチェックが重要です。もし症状がある場合は早めの相談をおすすめします。

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