根管治療後の噛み合わせの治療方法はどのようにする?
2025年6月23日
目次
- ◯根管治療の終わりが治療の終わりではない
- ◯根管治療後の治療
- ◯まとめ
◯根管治療の終わりが治療の終わりではない
根管治療は行った事がある方も多いかもしれません。歯の神経を取る治療や根の先が炎症を起こしたり化膿したりした場合に行う治療です。
根管治療は治療回数が多くかかりやすく、治療途中で中断してしまい放置してしまう方が中にはいます。また、根管治療が終わったとしてもそれで歯の治療が終わるわけではありません。
根管治療後は、歯冠修復や歯冠補綴という治療が必要になります。どのような治療を行うのか確認しましょう。
◆根管治療終了後の治療の必要性
まず、根管治療後の治療の必要性を確認しましょう。根管治療が終わった歯は大きく削ってあることが多いです。
前歯であれば審美的に不良となり、奥歯であれば噛み合わせに影響します。
根管治療が終わっても実際には最終的な治療まで終わらないと、歯の形態回復、機能回復まではできません。
根管治療さえ終われば、残り数回で詰め物や被せ物の治療は終わります。根気強く通院しましょう。
◆根管治療終了後の注意
注意点として以下が挙げられます。
- 根管治療後の治療までしっかりと通院する
- 治療後の歯に強い負荷をかけない
- 歯磨きは他の歯と同様に行う
それぞれを確認しましょう。
◆根管治療終了後の注意点①
治療が完了するまでは根管治療中や治療後の歯は、仮り詰めや仮り歯になっています。
これらは種類にもよりますが、長持ちする材料ではありません。
そのまま痛みがないからと放置をしておくと、仮りの材料と歯のわずかな隙間から細菌が入り込み根の中が感染してしまう可能性があります。
隙間は目に見えるものではないため、細菌感染を起こしているかは目視では分かりません。
症状やレントゲン写真などを頼りに判断せざるを得ません。
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◆根管治療終了後の注意点②
次の注意点として、根管治療を行った歯は残っている歯が薄く脆い状態になっている場合が少なくありません。
このような歯に他の歯と同様の力を加えてしまうと残っている歯が欠けたり、割れたりします。
欠けや割れの状況にもよりますが、竹を割ったように縦に2つに割れると抜歯になってしまいます。
強い力をかけないように注意しましょう。
◆根管治療終了後の注意点③
根管治療中または終了後は、治療中の歯をあまり磨かない方がいます。
治療が終わるまで心理的に避けて歯磨きをしてしまうようです。
最終的な詰め物や被せ物をしても歯磨きをして汚れを落とさないと、他の歯と同様に虫歯になります。
よくある勘違いとして、被せ物の歯は虫歯にならないと思っている方がいます。
残念ながら歯と被せ物の境目から虫歯になることはよくあることです。
治療中から治療後まで一貫して今まで通りの歯磨きを継続してください。
◯根管治療後の治療
根管治療後は大きく削られてしまい、向かい合わせの歯とあまり噛んでいない事があります。
根管治療後は歯冠修復や歯冠補綴といった治療で、見た目や形態の回復、噛み合わせの回復を図ります。
どのように治療をするのか確認しましょう。治療の種類として、大きく2つに大別されます。
- 歯冠修復(レジンや金属のインレー・アンレー)
- 歯冠補綴(クラウン)
これらを確認しましょう。
◆根管治療後の治療 歯冠修復
歯冠修復が適応されるものは、自身の残っている歯が多い場合です。
レジンは樹脂の白い詰め物を指します。インレーやアンレーは樹脂や金属の詰め物を指します。
インレーは小さい詰め物、アンレーは全体的に被せはしませんが、インレーよりもやや大きい詰め物になります。
削った後の残っている歯が多ければ、その歯を生かして大きく削らずに残す方法がとられる事があります。
◆根管治療後の治療 歯冠補綴
歯冠補綴が適応されるものは、大きく歯が欠けている場合などです。
虫歯などで大きく歯を削りほとんど残らない場合または、残っている歯が薄く脆い場合などが適応となります。
全体的に被せることになり、先に歯に土台を立てて、その上に被せ物をするという治療の流れになります。
いわゆる差し歯です。
被せ物にはいくつか種類があるため、どのような種類があるかかかりつけの医院に相談してみてください。
◯まとめ
根管治療は終わっても最終的な詰め物や被せ物まで終わらないと、治療が完了したとは言えません。
それまでは治療途中なので、そこで来院をやめてしまうと再治療をすることになる可能性もあります。
根管治療後に行う詰め物や被せ物では審美性の回復や形態の回復を行い、噛み合わせの調整を行う事ができます。
根管治療後にどのような治療方法にするかは、歯の状態に左右されることが多いので歯科医師と相談の上で決めるようにしましょう。