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抜歯シリーズ第2弾~上の親知らず~

2024年3月15日

抜歯をメインテーマに扱っています。

上下親知らずの親知らずも今後書く予定です。

 

全3部作の第2部です。

上顎親知らずを抜くときの方法や注意点をまとめています。

ネットの強い若い人たちの一番の悩みの親知らずについてです。

 

 

さて、前回、抜歯シリーズの第1弾として、難しい抜歯について解説しました。

今回は、その第2弾です。

 

特に若い女性のみなさんの悩みの種の「親知らず」に焦点をあてて、解説したいと思います。

 

親知らずも上下あり、それぞれ、特徴が異なるので、

今回は上の親知らずにフォーカスしていきたいと思います。

 

これを読んで、皆さんの不安の解消や、歯医者さんに受診するきっかけにしてほしいと思います。

ちなみに、下の親知らずについては次回の第3弾で詳しくお話します。

 

目次

①みんなは生えている?~親知らず~

 ◆親知らずって?
 ◆どんな歯を抜かないといけない?

 

親知らずの抜歯方法

 ◆見えている親知らず

 ◆骨の中に埋まっている親知らず

 

③上の親知らずの抜歯後の注意点

 ◆上顎洞への穿孔(せんこう)

 ◆鼻出血

 

④まとめ

 

◯みんなは生えている?~親知らず~

皆さんの中には、親知らずが生えている人も、生えていない人もいると思います。ではまずは、親知らずって何なのかから理解していきましょう。そして、皆さんが忌み嫌う親知らずですが、実は、すべての親知らずを抜かないといけないわけではありません。ではどのような場合に抜いてしまった方がいいのでしょうか。

 

 

◆親知らずって?

「親知らず」とは第3大臼歯のことを指します。大臼歯で最もイメージしやすいのは「6歳臼歯」や「12歳臼歯」だと思います。この12歳臼歯のさらに奥にある歯が「親知らず」です。親知らずは「智歯」と呼ばれることがあります。智歯は通常、18歳ごろに生えてくる歯で、高校生くらいから、気になる方も多いのではないでしょうか。

「親知らず」は本来、他の歯と同じようにまっすぐ素直に生えてくるものです。しかし、近年の日本人の顎の骨が小さくなっているなどの影響で、まっすぐ生えてこない場合もあり、様々な悪影響を及ぼすこともあります。

 

◆どんな歯を抜かないといけない?

 「親知らず」と聞くと、「抜かないといけない」というイメージが強くあると思いますが、実際はそうではありません。まっすぐ生え、しっかりと機能している親知らずは本来は抜くべきではありません。では、どのような親知らずを抜くべきなのでしょうか。一言でいうとそれは「他の歯や骨に悪影響を及ぼす可能性のある歯」です。これ以外に矯正治療のために必要な場合もあります。具体的には、斜めや横を向いており、前の歯を押している場合や、痛みや腫れたことがあるもの、家でのケアがしにくい場合などです。

実際の歯医者さんでは、皆さんのお話を聞き、レントゲンやお口の中の診察を十分に行ったうえで、歯科医師が判断します。

このように、親知らずは抜かなくてもいい場合もあるので、まずは、歯医者さんに気軽に相談してみるといいかもしれません。

 

 

◯親知らずの抜歯方法

さて、親知らずを抜くことになった場合、どのような方法で歯を抜くことになるのでしょう。それは、歯が見えているかどうかで異なります。歯が少ししか見えておらず、大半が骨の中に入っている場合、簡単に歯を抜くことはできなくなってしまいます。それでは具体的に解説していきましょう。

 

◆見えている親知らず

歯が見えている場合、皆さんがイメージするような親知らずの抜歯になることは少ないです。慣れている歯医者さんであれば、非常に簡単に抜くことが多いです。時間にすると大体10分ほどでしょうか。

歯に力を加える器具を使って簡単に取り出すことができます。なので、上の親知らずの歯の頭が見えている場合は、比較的容易ですので、ご安心ください。

 

骨の中に埋まっている親知らず

さて、問題はこちらです。骨の中に埋まっている場合はどうでしょう。抜歯の基本として「歯の頭が見えていること」です。なので、歯が見える状態にする必要があります。つまり、歯茎を切って、骨を削り歯の頭が見えるようにする必要があります。一般的な親知らずの抜歯のイメージに近くなりますね。皆さんが怖くなるのも無理ありませんね。ですが安心してください。歯の頭が見えれば、比較的容易に歯を抜くことができるのが、上の親知らずの特徴です。また、麻酔をしっかりと効かせながら行うので、痛いということはほとんどありません。

 

親知らずの抜歯は簡単なものから難しいものまで、バリエーションが豊富です。世間では、怖いイメージが先行していますが、すべてがそうなるわけではありません。自分の親知らずを抜く必要があるのか、どれくらいの難易度になるのかをまずは信頼できる歯医者さんに相談してみましょう。

 

◯上の親知らずの抜歯後の注意点

上の親知らずを抜いた後にも注意するべきことがあります。抜歯後の腫れや痛みなどの一般的な注意点もありますが、ここでは、上の親知らずに特徴的な注意点について解説します。

 

◆上顎洞への穿孔(せんこう)

一つ目が上顎洞への穿孔です。すべての人は上顎洞という副鼻腔を持っています。上の大臼歯などの奥歯は人の構造上、根っこの先端がこの上顎洞と近い関係があり、中には、根っこの先端がこの上顎洞に貫通している場合もあります。このため、抜歯した拍子に、上顎洞に小さな穴があいてしまうことがあります。これが上顎洞への穿孔です。これを放置してしまうと、お水を飲んだ時に鼻からこぼれるということが起こります。ですがご安心ください。もしその兆候が確認された場合、処置を追加して穴をふさぐこともできます。

 

◆鼻出血

これは⑴の理由と似ています。先ほど述べた上顎洞は最終的に鼻腔と交通しています。歯を抜くと少なからず出血するものです。この出血が原因で、上顎洞に血がたまり、鼻をかんだ時に血がにじむということが起こりえます。これも安心してください。出血といっても、大量出血するほどのものではありませんし、基本的に数時間程度で止血されるものです。

 

このように、一般的に気を付けるべきこと以外に、上の親知らずを抜いた場合に特有の注意点があります。これらが生じても基本的には対処することは可能なので、ご安心ください。

 

◯まとめ

さて、今回は上の親知らずの抜歯について詳しく見ていきました。親知らずの抜歯と言えば、怖いイメージがありますが、すべてがそうなるわけではありません。また、すべての親知らずを抜かないといけないというわけでもありません。自分の親知らずがどうなのかはお近くの歯医者さんに相談してみましょう。

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