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インプラントとブリッジ、どちらがいいの?②(自分に合った治療法とは)

2024年4月8日

どうしても歯を残せずに抜歯した場合。

失った本数が少ない時の治療方法として、インプラントとブリッジで悩まれる方が多いですね。

前回は、インプラントとブリッジの治療方法の違いについてお話していきました。

今回は、どんな方にはどちらの治療法が向いているか、具体的にみていきましょう。

 

目次

1.インプラントとブリッジの違いとは

 1-1. インプラント

 1-2. ブリッジ

2.自分に合った治療法とは?

 2-1. インプラント治療が向いている方

 2-2. ブリッジ治療が向いている方

3.まとめ

 

 

1. インプラントとブリッジの違いとは

まず、インプラントとブリッジの基本的な治療方法の違いについて、おさらいしましょう。

 

1-1. インプラント

インプラントとは、歯を失ってしまった部位の顎骨に、歯根の代わりとなるチタン製のインプラント体を埋め込み、その上に土台を立てて、人工の歯を被せる治療法です。

前後の歯を削る必要がなく、咬む力もインプラント体が受け止めるので、周囲の歯に負担がかからないのが大きなメリットです。

デメリットとしては、インプラント体を埋め込む際に外科処置(外科手術)が必要となることや、インプラント体を埋め込む部位の顎骨の状態や、血管・神経の位置など、周囲組織の状態に影響されやすいというところがあります。

また、インプラント体が骨に定着する(くっつく)のを待つ必要があるため、治療期間が6カ月~1年程度かかります。

インプラントは保険適応されないため、全て自費診療となります。

使用するインプラント体の種類や、周囲組織の状態、人工の歯の素材などによって費用が異なりますので、自分に合った治療方法および費用を相談していくことをおすすめします。

 

 

1-2. ブリッジ

ブリッジとは、失った歯の両隣の歯を土台として、3本以上の人工歯を繋げて、橋をかけるように土台の歯と連結することによって失った歯を補う治療法です。

その歴史は古く、海外では紀元前からブリッジ治療が行われていたという記録があります。

メリットとして、土台となる歯があれば、骨などの周囲組織の状態に影響を受けることなく治療を行うことができること、保険適応内で治療を行うことができ、3~4週間と比較的短期間で治療を行うことが出来ることが挙げられます。

また、外科処置の必要性がないために、持病や全身状態に左右されにくい治療法でもあります。

デメリットとしては、なんといっても土台の歯を削る必要があるということ、また、土台の歯に負担がかかることが挙げられます。

 

 

2. 自分に合った治療法とは?

インプラントとブリッジ、どちらも優れた治療法です。

では、自分に合った治療法とは、どちらなのでしょうか。

それは、御自身が何を重要視していくかによります。

インプラントが向いている方、ブリッジが向いている方に分けてみていきましょう。

 

2-1. インプラント治療が向いている方

▶︎周囲の歯を削りたくない方

歯を失った理由にもよりますが、失った歯以外ほとんどが治療をしていない歯の場合や、前後の歯が詰め物、被せものなどで治療を行っていない歯の場合、ブリッジを入れるために大きく削ってしまうのは勿体ない・・・と、思わず考えてしまいます。

インプラントならば、周囲の歯を削ることなく治療を行うことが出来ます。

 

▶︎出来るだけ再治療をしたくない方

ブリッジの場合は、土台となる歯のむし歯、破折、歯周病などによって、ブリッジ全体の再治療が必要となることがあります。

インプラントとブリッジの10年生存率(10年後にその歯が問題なく使えているかの指標)は、保険診療のブリッジが50~70%なのに対して、インプラントは90%以上とのデータもあります。

土台となる歯があまり丈夫でない、再治療のリスクを伴う場合は、それに影響されない治療法であるインプラントを選んだほうが良いかもしれません。

 

▶︎自身の歯列の一番奥に歯を入れたい場合

ブリッジは、失った歯の前後に自身の歯が存在していることが必須条件となります。

一番後方の歯を失った場合や、治療予定の部位より後方の歯を既に失っている場合は、ブリッジによる治療は行うことが出来ません。

 

2-2. ブリッジ治療が向いている方

▶︎外科処置に抵抗がある方 全身疾患がある方

インプラントに外科手術はどうしても必要です。

「歯肉を切ったり、骨に穴をあけたりはしたくない!」という方は、ブリッジを選択すると良いでしょう。

また、全身疾患がある方や、服用しているお薬の関係で観血的処置(出血を伴う外科処置)を控えたほうが良い方は、ブリッジをおすすめします。

 

▶︎治療期間を短くしたい方

インプラントは、少なくとも半年は治療期間を考えておく必要があります。

インプラントの治療途中で転院することは難しいので、長期間の通院が困難な方は、インプラント治療を行うことは難しいかもしれません。

 

▶︎費用を出来るだけ抑えたい方

インプラントは、基本的に全て自費診療です。

使用する素材や、歯および周囲組織の状態によって費用は変わってきます。

 

ブリッジは保険適応内で治療を行うことが可能です。

その場合、土台の歯は銀歯になりますので、白い歯が希望の場合は自費診療となってきます。

 

両方を自費治療と考えた場合でも、費用を比較すると、ブリッジのほうが費用を抑えられる傾向にあります。

自費診療の場合は、お口の中の診査をした上で、詳細を相談していくことをおすすめします。

 

 

3.まとめ

インプラント治療が向いている方

周囲の歯を削りたくない

出来るだけ再治療をしたくない

自身の歯列の一番奥に歯を入れたい

 

ブリッジ治療が向いている方

外科処置に抵抗がある

全身疾患がある

治療期間を短くしたい

費用をできるだけ抑えたい

 

 

インプラントとブリッジの治療方法について、様々な視点から比較してみました。

どちらも優れた治療法であり、それと同時に、どちらにもメリット・デメリットが存在します。

 

お口の中の状態、全身状態などにより、歯科医師からどちらかを勧められる場合もあります。

一定の条件をクリアすれば、どちらを選択するか、御自身の希望に委ねられることもあるかと思います。

 

生きていく上で、お口の中の機能を維持していくことは、とても重要です。

どの治療法を選択するのか、御自身のお口の中の状態とあわせて、考えてみて下さい。

 

わからないことや、聞きたいことなどございましたら、一度相談にいらしてください。

御自身が納得して治療を受けていただけることができるよう、お手伝いしていきます。

 

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